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アルマイト処理

アルマイトとは

アルミ素形材は、その後に表面処理を行うケースが多くあります。アルミの表面処理の代表格は陽極酸化皮膜処理で一般的にアルマイトと呼ばれています。アノダイズとかアノダイジングと言われることもありますが、どれも同じ意味です。

アルマイトには、白アルマイト、黒アルマイト、カラーアルマイト、硬質アルマイト等があり、主な目的は、耐食性、見た目の美しさ、耐摩耗性です。
アルミは時間が経過したり水に濡れると酸化して劣化してしまいます。アルマイト処理によって形成された表面酸化皮膜により劣化を防ぐことが出来ます。
電解液はクロム酸や硫酸が用いられます。
白アルマイトは白色ということではなく染色しないアルマイトという事です。一般にアルマイトと言えば硫酸による非染色(白)アルマイトを指します。
黒アルマイトな名前のとおり黒色、赤色や金色など色をつけたアルマイトはカラーアルマイトと呼ばれています。

アルマイトは熱伝導性が低下するため、ヒートシンクやラジエターなど放熱目的の製品には適しません。また、堅く脆くなるので薄膜にも適しません。

陽極酸化ほどの膜厚は得られないものの、低コストで酸化皮膜を形成させるベーマイト処理や薬品を用いるMBV処理、りん酸塩処理、クロメート処理などの化学被膜処理もあります。

長所
・均一でムラのない皮膜が得られる
・耐食性が向上する
・着色品は意匠にすぐれた発色となる
・硬質アルマイトは耐摩耗性が向上する

短所
・放熱性が低下する
・もろくなるので薄板には適さない
・電気を通さなくなる

封孔処理
アルマイトをすると表面に小さな縦穴が無数に形成されます。この孔を埋めたり化学的に不活性な状態にするのが封孔処理です。
封孔処理はベーマイト処理とも呼ばれています。その方法は、酢酸ニッケルや酢酸コバルト、沸騰水、加圧蒸気などがあります。
アルマイトが最終の表面処理である場合、封孔処理も併せて行うのが一般的です(硬質アルマイトを除く)。
封孔処理をすると異物が孔に入らなくなるので汚れにくくなりますが密着性が低下します。そのため、塗装する場合は封孔処理を行いません。


当社の取り組み

当社では白アルマイトをはじめ、黒アルマイト、カラーアルマイト、硬質アルマイト、化学被膜処理を行っています。
また、上塗り塗装で密着性を上げるために封孔なしのアルマイト処理を行うこともあります。

機械切削などによる表面の模様がアルマイト処理により強調され気になる場合は、ブランチングや研磨によって表面を整えてからアルマイトを行っています。

表面光沢仕上げ、艶消しマット仕上げ(サンドブラストまたはアルカリ浸漬)の選択も可能です。

アルマイトが多く適用されるアルミ押出し品については長尺のままアルマイトを処理してその後製品単位に切断する方法と、切断後にアルマイトする二通りから選択出来ます。切断面や機械加工面が素地剥き出しでよいのであれば長尺のままアルマイトするほうが安く処理出来るのでおすすめです。

黒アルマイトで屋外用途の場合、「二次電解処理」をお勧めしています。黒アルマイトは黒色の染料で色付けするのが一般的ですが、紫外線や熱による退色の問題があります。二次電解処理は、表面をクロムやすず、ニッケル等の金属で覆うことで長期にわたって美しい表面外観が維持されるアルマイト手法です。

カラーアルマイト

 

MIL-PRF-8625F(MIL-A-8625) TypeI クロム酸アルマイト(非染色 クロメート処理)
MIL-PRF-8625F(MIL-A-8625) TypeⅡ 硫酸アルマイト(染色可 白アルマイト、黒アルマイト、カラーアルマイト)
MIL-PRF-8625F(MIL-A-8625) TypeⅢ 硬質アルマイト(ダイアノ)

●クロム酸アルマイト CHROMIC ACID ANODIZING
適用規格 MIL-PRF-8625F(MIL-A-8625) TYPE I・IB、AMS2470、航空機関連規格
特徴
・336時間塩水噴露試験に合格する耐食性
・金属疲労強度の低下がほとんどない
・皮膜が柔らかいので低温、高温でもクラックが発生しない
・電解液が残留しやすい複雑な形状品にも安心して使用可能
・やや灰色、合金の場合は黄色味を帯びた色合い
使用目的に応じた封孔処理
膜厚   1μm~4μm
皮膜質量 200mg/ft2以上
注意事項
・cu5%以上、またはSi7%以上の合金および合金総量が7.5%を超える合金には不適用
cu5%以上の合金例 2001、2004、2011、2111、2219、2319、2419、2519、2021
Si7%以上の合金例 4004、4104、4032、4343、4045、4147
合金成分7.5%以上の合金例 7000系、鋳物・ダイカスト

●硫酸アルマイト SULFURIC ACID ANODIZING
適用規格 MIL-PRF-8625F(MIL-A-8625) TYPE II・IIB、AMS2472、航空機関連規格
特徴
・336時間塩水噴露試験に合格する耐食性(膜厚10μm時)
・優れた透明性、アルミニウム表面の金属光沢を忠実に表現
・膜厚の調整が容易
・着色に好適 黒色、赤色、橙色、青色、ピンク、金色、緑色、その他
使用目的に応じた封孔処理
膜厚   2μm~25μm 標準10μm
皮膜質量 1,000mg/ft2以上
注意事項
・膜厚が厚いほど耐食性は向上しますが、無塗装品は厚くすると皮膜クラックによる耐食性悪化の懸念があります。耐食性を目的とする場合は15~20μmを推奨しています。

●硬質アルマイト HARD ANODIZING(DIANO)
適用規格 MIL-PRF-8625F(MIL-A-8625) TYPE Ⅲ、AMS2468、AMS2469、航空機関連規格
特徴
・膜厚があり、耐摩耗性に優れる硬い皮膜
・アルミニウム特有の柔らかさが消えて硬くなる
・336時間塩水噴露試験に合格する耐食性(膜厚50μm時)
・耐摩耗性良好
・優れた硬度
・膜厚の調整が容易
膜厚   20μm~70μm 標準50μm
皮膜質量 4320mg/ft2/25.4μm以上
注意事項
・封孔処理をすると硬度が低下するため、通常は封孔処理を行いません。
・Cu5%以上またはSi8%以上の合金では硬質アルマイトの機能が十分に発現できません。
・皮膜厚さの2分の1程度の寸法増加があります。
・耐摩耗性が目的の場合は封孔処理を行わないことが規格に定められているため外観的なデメリットが生じます。
・鋭角は皮膜の欠損が発生します。0.3R程度以上の面取りが必要です。
・組立品へのアルマイト処理は電解液が残留して腐食の原因となるため不適です。

アルマイト槽
ハンガー
用途
材質

アルミニウム

寸法
重量
製造方法
機械加工
表面処理
品質検査
納期

10日~20日

説明

ダイカスト、アルミ機械切削加工、板金プレスをどこよりもお安く!

美嘉机电(南京)有限公司 Meco Inc.
株式会社美嘉工業 Meco Industries Co., Ltd.

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