押出しとは
押出しは断面形状した金型から押し出して成形する塑性加工法です。
ところてんを押し出すのを思い浮かべるとイメージが湧くかもしれません。
この加工法によって得られた長尺の製品を押出形材と呼んでいます。
押出形材はどこを切断しても金太郎飴のように皆同じ断面形状をしています。
切断しただけで完成形となるものもあれば、そこから孔を開けたりネジ山加工をしたり、削ったりして複雑な形状に変えていく物もあります。
押出しといえばアルミ押出し材と言われるほど、使われる材料はアルミが圧倒的に多いですが、銅を混ぜたアルミ合金であるジュラルミンや、銅、鉄、ステンレス、チタンなどもあります。
代表的な製品は、パイプ、機械フレーム、エレベータ機材、窓枠サッシ等です。
材料はダイカスト同様、アルミニウムが大半です。アルミのダイカスト品を「アルミダイカスト」、押出し品は、「アルミ押出形材」と呼んでいますが、このふたつの製法のうちどちらを選択すべきか、比較検討されることがよくあります。
アルミ押出し材はアルミダイカストと比べて以下のメリットデメリットがあります。
長所
・金型費が安い
・直線的な形状に好適
・肉厚のあるものが作りやすい
・小ロット向き
短所
・複雑形状は苦手
・追加工が多いと不経済
・精度が低い
・生産性が低い
・強度が低い
当社の取り組み
提携協力工場で押出し生産(材料はアルミニウム)、二次加工以降は当社で行います。
金型を安く作ることが出来る強みがあるので、日本国内で押出しにて検討されていたとしてもダイカストへの切り替えを提案する場合もあります。
ダイカスト・押出し、それぞれの優劣を勘案しながら、お客様の利益を最大限にするために製品形状を含めて検討し、提案しています。
押出し工場 |
原料の丸棒 |
●豊富な材料選択
アルミニウム
1050 3003 5052 6005 6060 6061 6063 6082 7075
マグネシウム合金
AZ31B AZ61A AZ80A ZK60A LZ91
難燃性マグネシウム合金
AMX602 AMX912
●熱処理
T1 T4 T42 T451 T5 T6 T62 T651
●製造可能サイズ
縦400mm×横400mm
1mあたり重量3トンまで
●押出し品の表面処理
アルミ押出品は表面処理を行うことが多く、その殆どは陽極酸化皮膜処理:アルマイトです。
アルマイトには、白アルマイト、黒アルマイト、カラーアルマイト、硬質アルマイトがあります。
当社ではアルマイト処理に対応しており、アルミ押出形材(長尺)のままアルマイトする方法と、製品サイズに切断した後にひとつずつ処理する方法の2種類の処理プロセスに対応しています。
マグネシウム押出品は化成処理の後、塗装をするのが一般的です。黒色化成処理は通常の化成処理と異なり色ムラがないため、その後の塗装を省略出来るメリットがあります。白色化成処理は、その後の塗装の発色がよくなるメリットがあります。
アルマイト処理品 |
●品質
原料スペクトル分析
引っ張り・降伏強度試験
分析試験
アルマイト品の塩水噴霧試験
アルマイト品の紫外線試験
摩耗試験
膜厚試験
●押出しヒートシンク規格品
・押出し規格品のヒートシンクを100種類以上用意しています。詳細についてはこちらよりダウンロードしてください。